2024年2月15日木曜日

ICU(国際基督教大学)の魅力

 先週ICUの一般入試合格発表があった。僕の浪人終了が決まった日から丸3年。時の流れは早いようで短いようで、この3年が10年のようにも感じられるし、1年のようにも感じられる。不思議な感覚だ。

 僕は現役時代大学受験に全落ちし、浪人した。世間はコロナ禍で自粛ムードの2020年。浪人生からすると、"ステイホーム"生活はありがたい限り。そもそも浪人生たるもの予備校以外の外出はしないのが原則。しかも、現役合格した友達たちが大学生活を楽しんでいるのをSNSで見ることもない。さらに2020年はまだオンライン授業の仕組みが整っておらず、大学は混沌としていたと聞いた。浪人という選択は案外良かったのかもしれない。

 ICUは、国際基督教大学という名前から牧師養成学校と勘違いされることがあるが、全くそんなことはない。戦後、「キリスト教の精神に基づき、国際的社会人としての教養をもって、神と人とに奉仕する有為の人材を養成し、恒久平和の確立に資すること」を目的として建学されたのがICUである。僕は上智大学からも合格通知をいただいていたが、友人や家族、大学の先生方に相談をし、進路を決定した。

 ICUに進学することを決めた一番の要因は、学生・先生方が声をそろえて口にしていたこのセリフ。「たくさん勉強したいならICUがいいよ」。入学してからその意味がよく分かった。学生数の少なさ・国際的な雰囲気・求められる学習量ゆえ、大学生として学問を追求する環境が整っているのだ。
 まず、他大学と比べて圧倒的に少ない学生数ゆえ、1人1人が求めれば求めるだけの、最大限のサポートを教員・スタッフから得られる。教員との距離も近く、自宅に招待されて食事をすることも稀ではない。この環境は、ただ講義を受けるだけではなく、学生・教員と密に対話をし、より多く考え、より深く学ぶことに繋がる。
 次に、ICUが「国際的社会人」の育成を目指しているという文言の通り、英語ができて当たり前な環境がある。授業は約半分が英語が主言語であるし、1年目はほとんどが英語で行われ、学生は皆、英語で講義を受けるだけの英語力を身につけている。これは「国際人」としての価値観を身につける上で重要だと思う。人が何をすごいと感じ、何を目標にするかは、その人を取り巻く環境が多分に影響していると思うが、ICUでは英語が話せることがすごいのではなく、どの言語にせよ、何を話せるか、つまり教養・知識が求められるのだ。

 そして最後に、必要な学習量が日本の他大学に比べて多いと感じる。3学期制で、1つの授業が週に3回行われる(ことが多い)こと、そもそも課題や必要な読書量がとても多いことが必然と1日の学習量を増やす。さらにリベラルアーツ教育を採用しているため、非常に多くの学問を横断的に学ぶため、獲得できる教養・知識の幅がとても広いのだ。総じて、大学に何を求めるかの基準は人それぞれであるが、学問を追求したいなら最適な大学だと思う。

 間も無く4年生になる。『恋愛における男性の「責任」の考え方と教育との関係』というテーマで卒業研究に励む。人生の可能性は無限だ。毎晩、「今日は最高な一日だった!と自信を持って言えるように生きたい。

ICUの学内の雰囲気


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