2024年3月29日金曜日

ICUに入学生代表として合格した志望理由書

  ICUに合格し、入学が決まってから4年が経った。現役時代に不合格の一言で突き放されたICUを求め、1年間必死に勉強し、合格。合格発表日の夜は一睡もできず、合格通知を見た時は涙が溢れた。

 ICU入学の1週間前、まさかの補欠だった上智大学からも合格通知をいただいた。入学式の1週間前に他大学から合格通知をいただくのは想定外だったため、拍子抜けした。人は1日で3万5千回も選択をすると言われているが、大学を決めることほど大きな選択はそう多くはないと思う。3日以内に答えを出すと上智大学に連絡をし、両大学の先輩、教授の方々、友達に連絡をしまくり、相談をした。どちらも素晴らしい大学で、魅力的だ。しかし、最終的には、ICUに所属する方々全員が口を揃えて「本気で勉学に熱中できる環境が整っている」とおっしゃっていたこと、僕が学びたい分野を最も深く学べること、そして新入生代表として迎えたいと言ってくださったことから、ICUへの入学を決めた。ただ、心の中では、5歳上で上智大学に通っていた兄を超えたいという裏目標もあったと思う(「兄を超える」ということは、現在行う就職活動でも大切な価値観である)。

ICUは一般受験でも志望理由書を書かなくてはいけないという、日本の中でも非常に稀な大学である。また、受験科目も特殊で、他大学とは全く異なるため、独自の対策が必要な点でも、受験生から嫌煙されがちな大学だと思う。ただ、入試科目は全てICUのリベラルアーツ教育を受ける上で必須の知識・教養を問うている問題であり、志望理由書もICUで本気で勉強する意思があるのかを判断する上で重要な書類である。「ICUとの相性」を総合的に図る入試制度なのだ。

その志望理由書を、本ブログで公開したいと思う。恥ずかしながら、願書締切1週間前まで志望理由書の存在を知らず、親しい担任の先生に何度も添削をしてもらいながら完成させた作文だ。そんな経緯もあるため、少しでも受験生のお役に立てると嬉しい。
(ICU受験に関して質問があれば何でも相談に乗るので、左のお問い合わせフォームからご連絡ください!)

入学式で撮った唯一の写真

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1.ICUを志望した動機または理由を述べてください。(300字以内)

 貴学のリベラルアーツ教育が今の私に最も必要な教育だと確信したからです。私は読売新聞社で記者活動を行っており、これまでに多くの成功者を取材しました。皆さんに共通していたのは、ある分野のエキスパートでありながらも、多方面の知識を持ち合わせていたことです。取材させていただく中で、幅広い教養や知識を興味深く話されている姿に憧れを抱くとともに、自分もいつかそのような人間になりたいと強く感じました。そのために、大学では1つの学部に絞ることなく様々な分野の理解を深めたいです。その上で最も興味を持った学問を極め、将来は世界中に認められる存在になりたいと考え、貴学を第一志望にさせていただきました。(300字)

2.ICUで何を学んでみたいですか。あなた自身の希望をその理由も含めて述べてください。(350字以内)

 とにかく幅広い学問を学びたいですが、強いて挙げるならば「アジア研究」と「教育学」とです。私は小学生の頃、父の仕事の都合でアジアの後発発展途上国(ネパール)に住み、貧しい家庭の子どもと共にチャリティースクールに通っていました。そこでの教育水準は、日本と比べとても低いと感じました。また、当時親友だった男の子が学校を退学し、召使いになるということもありました。発展途上国の国々において、まずは全員が学校に通うことのできる環境整備が必須です。その上で教育水準を高めて優秀な人材を育成することで、国全体が発展していくと考えます。貴学で学ばせていただけることになったら、特に、ドーソン,ウォルターパットナム先生のもとでアジアの教育を学び、より良いものにするためのアイデアを生み出す力を養いたいです。(350字)

3.学内外問わず、技能、諸活動等自分の最も得意とすること、好んで行っていることなどを述べてください。(200字以内)

 何事も行動に移すこと、対人コミュニケーション、文章を書くこと、そして様々な分野の方々と議論を通じて自らの価値観を更新し続けることを得意とします。高校生活で積極的に行った読売新聞社での記者活動、「全国高校生未来会議」の運営活動などを通してこれらの技能に磨きをかけました。また、これらの活動をするにあたり、多方面の人と知り合い幅広い人脈を形成することを常に意識して行っております。




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